BMW New1シリーズ

最初に個人的な見解を。
筆者はBMW1シリーズのエクステリアを、あまりよいとは思っていない。2ボックスにしては、キャビンに比べてボンネットが大きすぎ、アンバランス感が拭えないからだ。角度によって、2ボックスハッチバックにしては尻下がりに見えてしまう。
確かに、
「どこからどう見てもBMW」
なデザインだが、ボンネットの見えない角度からだと、そこそこ見られるくらいになる。
1シリーズにはクーペがあり、同じようなボンネット回りながら、レトロモダンなシルエットが好ましく、
「四角いクーペもよいもんだなぁ」
と思わせるところがある。
しかしながら、その大きなボンネットは、直列6気筒が収まる位の大きさで、それを搭載した135iや130iが好評らしい。
…そう聞くと、見た目を取るか、中身を取るかで迷ってしまうのである。


 …というのが、これまでのBMW1シリーズ。
これが、マイナーチェンジされた。
日本風のフェイスリフトと内装デザインの変更にとどまるマイナーチェンジではなく、エンジンとトランスミッションも一新された。以前のイメージは当てにならなくなってしまったのだ。
現在ラインナップされるのは、116iと120i。どちらも1598ccの4気筒エンジン。
外観は、マイナーチェンジ前の1シリーズに比べ、ヘッドライトの形状が大きく変わり、いくらかボンネットは薄く見えるようになったが、相変わらず長く、高い。
コンビネーションランプの意匠も変わり、昨今のドイツ車で流行しているLEDぽいデザインになっている。LEDのテールランプやポジションランプは、欧州車で相当流行しているのではないだろうか?
「N13B16A」と、エンジンの形式も同じ。直噴、バルブトロニック、VANOS、ツイン・スクロール・ターボチャージャーと、マニア以外には聞き慣れない言葉がカタログに並ぶが、要は全車ターボエンジンになったということ。
そのターボのセッティングによって、116iには136ps、120iには170psの出力が与えられている。
トランスミッションの多段化も進み、ついに8速オートマチックになった。

マイナーチェンジ前の1シリーズをよく知らないので、比較はできないが、たまたまステアリングを握ることができた116iの印象を。
ターボとはいえ、最新のエンジン、それもロープレッシャーターボでは、ターボらしい痛快な高回転の伸びというイメージはなく、低回転域からよく回るエンジンになっている。低回転でトルクが出ているというよりも、低いギヤ比を上手く使って、加速感を出しているイメージである。
あとで、諸元表を見たら、最終減速比3.077と、けっこう高いのに驚いた。
トランスミッションもこれといったショックもなく、滑らかにシフトアップ、ダウンをする。当然のようにマニュアルモードも装備しているが、引いてアップ、押してダウンの操作を体で覚えるのは、筆者には少々時間がかかりそうだ。たぶん、このくらいの質のよいミッションなら、そこらのマニュアル車よりも速い。
正直、ターボエンジンよりも、油圧式の8速ATに驚いた。しかし、短時間の試乗では、8速中7速と8速は使わなかっただろう、たぶん…。モードにも依るが、燃費対策として、むやみにシフトアップしないところもよいが、これはパワーモードで走っていたから。
ハンドリングは、ステアリング越しに路面の状況がわかるという、モータージャーナリストが喜びそうなイメージ。電動パワーステアリングでこのステアフィールを出すあたり、最近の技術の進歩は侮れない。筆者は諸元表を見るまで油圧のパワステだと思っていた。
ついでに、後で聞くまで、ランフラットタイヤを履いていることすら、筆者は知らなかったのだ。かつて、
「サスペンションがランフラットタイヤを履きこなしていない」
と公の場でレポートを掲載したモータージャーナリストがひとりならずいたのだが、
「アレはいったい何だったのだろう」
と思うくらい、最近のランフラットタイヤは、違和感がない。
登場から数年経過すれば、自動車本体だけでなく、タイヤだって進歩するのである。
ただ、自慢のアイドリングストップは、右折待ちの時にも動作し、エンジンが止まるので、慣れないと少々怖いかもしれない。

迷う話をもうひとつ。
新しい1シリーズには、SportsとStyleというふたつのモデルを選ぶことができる。
価格はどちらも同じである。
外観の細部、内装など違いが多いが、オーナー的にもっとも違うのがシートで、Sportsの方がホールド重視でややタイト、Styleはその逆である。
グレードだけでなく、迷いどころがいろいろある1シリーズ。
筆者は、ベストチョイスを心の中で決めているのだが、巷の自動車評論家のアドバイスはたいてい当てにならないので、これをお読みの方は、一度ディーラーを訪れて、大いに迷っていただきたい。

スペック
全長×全幅×全高:4335mm×1765mm×1440mm
車両重量:1400kg
エンジン形式:N13B16A
最高出力・トルク:100kw(136ps)/4400~6450rpm 220N・m(22.4kgf・m)/1350~4300rpm (116i)
125kw(170ps)/4800~6450rpm 250N・m(25.4kgf・m)/1500~4500rpm (120i)
駆動方式:後輪駆動
価格:\3,080,000~3,870,000

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

タグ

2011年10月25日 | |

カテゴリー:BMW

トラックバック&コメント

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ

スワップ