フォルクスワーゲン UP



フォルクスワーゲンホームページより画像引用(http://www.volkswagen.co.jp/cars/up/main.html)

 今もそうなのだが、ヨーロッパの市街地は路上駐車でいっぱいなのが普通である。
 その路上駐車では、サイドブレーキを引かないという話を、以前聞いたことがある。
 ちょっとしたスペースがあれば、バンパーを当てて他の車の間に割り込むそうで、それが一種の習慣となっているからだ。
 が、今のドイツ製コンパクトカーには、追突回避のための様々な電子装備が付けられており、それは、今回紹介するフォルクスワーゲンUPでも例外ではない。
「バンパーはぶつけるためにある」
 という精神は、ヨーロッパでももはや過去のものとなったのだろう…、と、筆者は勝手に思うのであった。

 UPはフォルクスワーゲンのラインナップの中で、もっとも下に位置するコンパクトカー。
 全長の3545mmは、日本の軽自動車規格よりも15cm程度大きいだけ、その全長の中に、これまた最近の軽自動車並みの2420mmというロングホイールベースが設定されている。そういえば、UPのリアデザインも、最近の国産コンパクトカー同様に、リアタイヤを最大限向上に配置し、その分だけバンパーが飛び出している格好をしている。
 つまり、寸法と排気量からは、世界的なコンパクトカーの市場に投入しようという意思が見えて取れるパッケージングなのである。国産車であれば、1リッタークラスのコンパクトカーか、軽自動車の上級車種と並べて検討するクラスなのである。
 外観について書いたついでに、フロントのバンパーの黒い枠はインパクト十分であるが、
「Audiの大きなグリルをコストダウンしたらこうなるか」
 と勘ぐりたくもなるが、全体的に、ブラックをところどころにあしらったクリーンなデザイン。
 ただし、個人的には、せっかくの輸入車なのだから、もっとカラフルなカラーバリエーションがあってもよいのではないかと思う。彩度の高い色が赤と青だけというのは、日本車に劣るので、ソリッドカラーのバリエーションが増えることを期待している。
 エンジンは、999ccのDOHCで75psを発生させる。
 1リッターでこの数値なら、900kgの車重と相俟って十分パワフル、トランスミッションも「ASG」と呼ばれる5速セミオートマなので、マニュアルモードを駆使すれば、市街地ではそれなりにきびきびした走りが期待できるし、操る楽しさも十分感じられる。
 ただし、無鉛ハイオク仕様。
 燃費はともかく、家計には決して優しくないのである。
 家計のついでに、車両本体価格は、最も安いグレードで149万円。上級グレードに比べて、タイヤが小さいこと、スピーカーが少ないこと、クルーズコントロールがないこと、パークディスタンスコントロールがないことなどが劣るが、低速域追突回避・軽減ブレーキをはじめとする安全装備には、なんら違いはない。強いていうなら、ドアの枚数が増えると価格が上がるのだが、2ドアで十分と思うなら、一番安いのもあり、グレードはドアの枚数で決めなさいというところである。
 1リッターのクラスの中では、決して安い価格ではなく、国産車なら1.5リッターを購入することもできる。それでも、フォルクスワーゲンの雰囲気は大いに持っているので、ちょっとお洒落なコンパクトカーを望むのであれば、選択肢に入れてもよい。
 初回車検で乗り換えるのは不経済だが、10年以上乗り続ける前提なら、むしろフォルクスワーゲン製を選ぶのもアリと思わせるものがある。

・スペック
 全長×全幅×全高:3545mm×1650mm×1495mm
 車両重量:900kg
 エンジン:CHY(DOHC 直列3気筒999cc)
 最高出力・トルク:55kw(75PS)/6200rpm 95Nm(9.7kgm)/3000-4700rpm
 駆動方式:前輪駆動
 価格:\1,490,000~\1,830,000

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2012年11月30日 | |

カテゴリー:フォルクスワーゲン

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